ええ声の謎
投稿日: 2016年2月26日 カテゴリー: みんなのお話
自分の歯が、1本もないのに、めちゃくちゃええ声の利用者さんがいます。
初めて訪問したときから(ええ声やな~)と思っておりました。
「レンコンとかかたいもん食べられへんで、歯ないから。」
と言われたときは衝撃的でした。
『そうなん!?歯が1本もなくてこんなええ声出るん???』
しかしヘルパーたるもの信頼関係を築くまでそんなことは言いません!といいつつ私は我慢できずに聞くのです。
「何で歯がないのに、もごもごした話し方になれへんの?めっちゃええ声やん。何で?」
「口先だけで話するからあかんねん、腹のへその下ぐらいを意識して声出したらよく聞こえる声が出るんや、カラオケでも一緒やで。」
ほ~そうなのか!感激していろいろ聞いていると、
「昔はよくカラオケ喫茶で歌ったもんや、優勝したこともあるで、ええスピーカーがあるって聞いたら、カラオケ仲間で兵庫から滋賀からいろんなとこ出かけて行って歌ったよ」
それで声が鍛えられたのか。人に歴史あり。
あまりにええ声で時々歯がないことを忘れます
「いかの刺身買ってこようか?」
「食われへんがな。」
「ああそうなん、いか嫌い?知らんかった」
「・・・違うやろ!歯がないのに食われへんがな」
「ああそうか、ええ声やから歯がないの忘れてたわ~」
心の広いええ声の利用者さんに助けられ、お仕事させていただいております。ありがたやありがたや